2018/04/24

『赤線の灯は消えても… 大衆紙が伝えた売春防止法と東京の特飲街』

「売春防止法」施行60周年記念!

今年、平成30年(2018年)は昭和33年(1958年)に売春防止法が完全施行されてから、ちょうど60年の節目の年。当時の軟派新聞が連載した記事を完全復刻。



昭和20年代後半から売防法施行直後の昭和30年代前半にかけて、大衆紙『内外タイムス』が伝えた都内に遍在した特殊飲食街(赤線)の遊興ガイド他、売防法の成立によって進退を迫られる赤線業者の動向や、派生&アンダーグラウンド化する売春業にまつわる詳細な報道を復刻。

都内赤線ガイド「赤線新地図」(昭和28年掲載)

昭和28年当時、神近市子ら女性議員によって売春防止法の法案が国会に提出されてはその度に廃案となり、法案の成立は混迷を極めていた。まだまだ赤線容認の世論の中、赤線を営む業者の余裕を伝えるかのように、本紙も専ら遊興を目的としたガイド記事を掲載。以下、12ヵ所の赤線地帯の様相を生々しく伝えている。
・吉原
・新宿二丁目
・玉ノ井
・鳩ノ街
・洲崎パラダイス
・東京パレス
・品川
・武蔵新田
・亀有
・亀戸
・千住柳町
・新小岩


ダンス式赤線「東京パレス」


新小岩赤線、通称「丸健」

「売春法とこれから」(昭和31年掲載)

売春防止法案が成立した同月に掲載された連載。売防法の成立によって、進退を迫られる赤線業者や従業婦をはじめとした、性産業経営者・従事者。青線、街娼、ポン引き、売春旅館、温泉地、花柳界など、売防法施行後に赤線の従業婦たちが転業して流れこむであろう赤線以外の売春業、売春地へのインタビューや取材を掲載。

転業した赤線業者


インテリ女が多いと謳われた新宿二丁目

「赤線青線はなくなったが…」(昭和33年掲載)

売春防止法が施行された昭和33年4月から開始された連載。〝線後〟に発生した、発生しうる諸問題を取り上げる。性の捌け口を奪われた無軌道な若者の先にある性犯罪。これまで定期的な検診を受けていた赤線の女が街娼化することで懸念される性病の蔓延。


赤線の灯が消え、子供たちの遊び場となっている鳩の街


売防法後は、温泉地へ流れる赤線の女たち

その他、赤線・売防法関連記事を大量付録

・盲点をくぐる〝白線アパート〟早くも出現
・ぐらつく赤線地帯
・明日限りで3割消える
・赤線の灯は消えたけれど
・最後の赤線にドッと客足
・土壇場にあえぐ赤線
・赤線よ!さようなら
・売春七色の生態

書誌情報

・編者:渡辺豪
・発行:カストリ出版
・発行日:平成30年4月25日
・B6判 / 154ページ / モノクロ